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まんりょう 3月 313号表 上の段

〔 モラロジーを学ぶ目的 〕
私の家では今から四十数年前に両親がモラロジーに接し、
以来熱心なモラロジー家族になりました。私は二代目です。子どもたちも一人前になり、形の上ではモラロジーの三代目が出来た訳ですが、まだ実質的な三代目とはいえません。
いつか「三代目です」と本人たちに声を大にしていってもらえる日が来ることを願っています。
 さて、そのモラロジーを私の場合にはなんのために学んでいるかをここで整理してみたいと思います。
 知人の夫はモラロジーを学ぶ私たちを「最高道楽」だと言いいます。なるほど「最高道楽」とは的を得た言葉であるかもしれません。また我が夫は「自己満足」と言っていますが、それも実によく当たっているように思われます。モラロジーを学ぶことで一番満足し、楽しんでいるのは私自身ですから、
まさに自己満足であり、最高道楽というわけです。モラロジーは「品性完成の学問」とか言われますが、「完成」という言葉はとてもおこがましくて使えません。さらにどこまで学んでも「完成」などということはあり得ないことです。
せめて「品性向上」「自分磨き、自分育て」のためというところです。それも他者にメリットを与えれなければ、自己満足と理解されても仕方ない面もあるかもしれません。
しかしながら、まず自分の心が「安心平和な気持ちになる」「美しい心になる」ことは重要です。自分が感謝と喜びの心で、楽しくイキイキとした気持ちを得れないようでは、他者によい感化は難しいでしょう。まずは自分が学びによるメリットを得るべきでしょう。学びから恩恵を得たいものです。
しかし、モラロジーは自己満足のままではいけないでしょう。
学んだことが、家庭や職場、社会の中で生かされなければまさに、自己満足が利己心になります。学んだことが、それぞれのよい人間関係作りになっているかどうかが重要です。よい人間関係作りは他者に対する配慮です。「思いやり」の心育て、実践です。ですから、モラロジーを学ぶ次の目的は、「他
者貢献」「報恩」。自分、相手、周りよしの「三方善し」です。家族や職場、社会が幸せの役に立つための学びです。
 しかし、モラロジーを学ぶ目的はそれだけではもったいないと思います。ですから、目的の三つ目に「よい運命作り」「開運」をあげたいと思います。
 モラロジー創立者の広池千九郎は「運命の前にはどうすることもできないが、その運命は自分の心遣いと行いで作られる」と、「運命をよくする」ことの重要性が随所に説かれています。せっかく高邁な教えであるモラロジーに接しながら「運命をよくする」ことに焦点を合わせなけれ
ばもったいないと思うのです。
「正直に努力するぐらいは牛馬といえどもこれをよくす。これはただ自然の法則の一部に過ぎ
ず。ゆえにかかることにては永久の運命を開くことを得ず」「人間の運命は注意するとか、慎重
に考えて処置するとか、神仏を礼拝するとか、それくらいのことで改まるものではありません。
必ず最高道徳によって、人心救済に尽力して徳を積むしか他に人間の運命を開く真の方法はあ
りません」(『千九郎語録』等に掲載)
私も年を重ねて、老い先や子孫のことを考える時、この「運命」と「好運命の永続」という
言葉を強く意識するようになりました。
「金を儲けた者はすでに徳が尽きている。徳が金に代わっている。また地位の上がった者も徳
が地位に代わっている」の博士の言葉に、恵まれていればいるほどその境遇に安住せず「自分
育て」と「積徳の実績」の大切さが重要である
ことが心に響きます。古からの教え「積善の家に余徳あり、不積善の家に災いあり」です。
「何があっても、この教えと精神伝統につながっていきなさい。そうすれば、途中に困難があ
っても、必ず運命を開いて幸せになれる」の博士の言葉は先行き不安定な世の中にあっても、
勇気と希望を与えてくれように思います。
①喜び多い心づくり ② よい人間関係づくり  ③よい運命づくり   
よき家庭、職場、地域、社会  よき国家社会づくり

by nizicanvas3 | 2011-02-28 23:14 | まんりょう
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モラロジー道徳の普及を目的にしたブログ


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