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331号 9月 表

 〔 驚異のイメージトレーニング 〕
 暑い夏をさらに熱くしたロンドンオリンピック。一生懸命の選手たちの姿は多くの人々に感動と夢と勇気を与えました。
見ていると声援に力が入り、爽快な気持ちになったものです。
二十八年ぶりの金メダルに輝いた内村航平選手の体操はまさに「ミラクルボディー」といわれる通りの見事さでした。
その内村選手のイメージトレーニングの様子が放送で流れ大きな話題を呼びました。内村選手は子供の時から体操が大好きで、テレビを見ながら一生懸命イメージで練習をしていたのです。しかもそのイメージ力は凄まじいもので、鉄棒の回転をしているイメージを描いている時、実際に競技をしてい
るように鉄棒の下の様子がはっきり見えたということです。
他の人と内村選手のイメージトレーニングの様子を脳波計で図ると、はっきりと違いがありました。他の選手は三人称トレーニングで視覚野だけが動いているのに対して、内村選手のイメージトレーニングは第一人称トレーニングというもので、実際に筋肉を動かさない限り、イメージだけでは決して動かない高次運動野(頭頂葉にある)が活性化して動いている特殊なものだと脳科学者たちは分析していました。
 それは驚異的イメージ力であり、驚異的集中力ですが、言いかえれば驚異的精神力、全身全霊、本気ということです。
今までそういう実験がなかったので分からなかったのかもしれませんが、素晴らしい技、素晴らしい芸、素晴らしい能力をもっている人たちは実はそういう強い一人称イメージ力があると思われます。まさに「念ずれば花開く」「強い想念」「信念の力」であり「祈り」ともいえる心の働きといえます。
厳しい修行で、肉体的にも精神的にも霊的にも練磨をした人たちが不思議な大きな力をもてることにも関係しているのではないかと思います。「心頭滅却すれば火もまた涼し」もモラロジーでいわれる「誠の心」も、科学的に表現すれば「一人称イメージ力の強さ」が関係していると思います。
 私たちが自分を変えたい、何かを成し遂げたいと思うことが実現し難いのは、実力がないというより、まずそれほどの本気さ、熱い思いが無いといえるかもしれません。
本気さとは「好き」あるいは「必要」「使命」「責任」に突き動かされる「願望」から生まれるものです。「強い願望実現」には強い使命感(誠の心)と共に窮地に追い込まれた、切羽詰まった状態、「背水の陣」の心境が必要かもしれません。
さらに怠らぬ「精進・努力」と共に「運(天の応援)」が必要だと、あれこれ思いを巡らしています。

by nizicanvas3 | 2012-08-29 23:20 | まんりょう
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モラロジー道徳の普及を目的にしたブログ


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