人気ブログランキング | 話題のタグを見る

役にたつ人

『まんりょう10月号 表面』より
「  役に立つ人  」
 最近とても大切な人を失いました。電気屋のkさんです。長い間大変お世話になって、すっかり頼り切っていましたから、その人がいなくなってこれから電気のことどうしょうと困っているのは、私だけでなく・・・とても大勢の人たちです。電気製品の購入だけでなく、電池ひとつでも、ちょっとした修理から、仕事以外の棚付け、ネジはずしにいたるまで、頼めば「いいですよ」と気軽に覗いて来てくれた本当に親切な方でした。そして小さな子供とも遊んでくれるとても優しい人でした。
知人と「困ったね、困ったね」と話しているのを聞いた家族から「お母さんたちはkさんが亡くなったのが辛いのではなく、用事が頼めなくなったのが辛いんだな」といわれて、はっとしました。
まてよ、私が困るのは用事が頼めなくなることかと改めて考えました。役に立つ人がいなくなるのが困るわけです。しかし、多くの人にいっぱい感謝されて、死を悼まれるのです。やっぱり彼は素晴らしい人、人となりを惜しむのです。
 八月号の『れいろう』「特集 実りある年を重ねる~人間は成長する・今井美紗子」(十七ページ)に次のような文がありました。「年を重ねて、人が寄ってくるには、教えるべきものをもっているか、あるいは人におしゃべりして感動させるようなものをもっているかだとよく言われるが・・・」という箇所があります。勉強会で輪読していて私も仲間たちも、自分にそんなものがあるだろうかと目に留まりました。
 人の役に立ち方、あるいは人の助けになる方法っていろいろありますが、必要とされる人になるって大切。嬉しいことだし、生きる気力が生まれると思うのです。
『千九郎語録』には「雨天の下駄、普請の足場、暗夜の提灯になるなかれ。一時的に形の上に役にたつことを自負して転落するを戒めるなり」とあります。心に留めておきたいことです。
「あなたがいるだけで周りが輝く・・」という詩があります。
直接的に役に立たなくてもあなたがいるだけで幸せと感じてもらえる。大切にされる、尊敬され、必要とされる、そんな人になれたらいいなと思います。
今の私の「いるだけで嬉しい」という一番の存在は孫たちです。ただ顔を見るだけでと
ても幸せを感じます。孫は何回あっても嬉しい存在です。特に赤ちゃんには大人に幸せを
感じさせる不思議な力があります。赤ちゃんは存在するだけで役に立っているのです。
失ってその価値がわかるもの、家族もいるだけで有難いものですね。

by nizicanvas3 | 2008-09-26 23:57 | まんりょう
line

モラロジー道徳の普及を目的にしたブログ


by nizicanvas3
line